マリオットのポイントを利用した宿泊に、トラベルパッケージがあります。こちらは、大量のポイントを7泊の宿泊+5万もしくは10万マイルを交換することでお得になるというものです。ただし、マリオットの統合以前は、確実にお得だ!と宣言できたのですが、プログラムの統合、ピーク・オフピークレートの採用などがあり、実際、そのお得度がどうなったかを検証していませんでした。そこで、ピーク・オフピークレートも加味した場合に、どの程度お得になるのか検証してみました。
トラベルパッケージとは
まず、トラベルパッケージとは何か、について軽くおさらいしておきます。
マリオットのポイント制度では、ポイントを利用してホテルに宿泊できます。さらに、飛行機の利用も含めたパッケージとして、ホテル7泊分+航空会社のマイレージへと交換することができるものです。パッケージとは名前が付いていますが、ホテルとマイルは全く別物として交換、予約できます。利用時のポイントとしては、以下の点があります。
- ホテルの7泊は、同一ホテル、且つ連続した宿泊が必要
- 申込時点ではマイルの移行先だけ確定しておく必要
- ホテルのカテゴリは後日変更可能
- ホテルの利用期限は申込から1年以内
このトラベルパッケージを利用することで、SPGAMEXカードで5%を超える超絶お得還元率を実現できます。

カテゴリ別必要ポイント数
ここで、マリオット系ホテルの宿泊に必要なポイント数をカテゴリ別に示しておきます。
カテゴリ | オフピーク | スタンダード | ピーク |
---|---|---|---|
1 | 5,000 | 7,500 | 10,000 |
2 | 10,000 | 12,500 | 15,000 |
3 | 15,000 | 17,500 | 20,000 |
4 | 20,000 | 25,000 | 30,000 |
5 | 30,000 | 35,000 | 40,000 |
6 | 40,000 | 50,000 | 60,000 |
7 | 50,000 | 60,000 | 70,000 |
8 | 70,000 | 85,000 | 100,000 |
ちなみに、上記は1室/泊(2人宿泊)に必要なポイント数です。3人目以降は、別途追加費用が発生します。(ホテルによる)
新トラベルパッケージの一覧表
新しいトラベルパッケージでは、マイルの移行先がUA(ユナイテッド航空)か、それ以外かで必要ポイント数が変わってきます。UA以外のカテゴリー、必要ポイント数は、以下のようになります。UAは、以下の表に対して獲得できるマイルが10%アップします。トラベルパッケージの情報は、こちらで確認できます。
カテゴリ | 7泊+50,000マイル | 7泊+100,000マイル |
1~4 | 255,000 | 330,000 |
5 | 315,000 | 390,000 |
6 | 435,000 | 510,000 |
7 | 495,000 | 570,000 |
8 | 675,000 | 750,000 |
ちなみに、旧トラベルパッケージ(2018年7月まで)は、4種類表がありますが、海外系の航空会社(BA,デルタ航空等)のリストを載せておきます。
カテゴリ | 7泊+50,000マイル | 7泊+70,000マイル | 7泊+100,000マイル | 7泊+120,000マイル |
1~5 | 200,000 | 220,000 | 250,000 | 270,000 |
6 | 230,000 | 250,000 | 280,000 | 300,000 |
7 | 260,000 | 280,000 | 310,000 | 330,000 |
8 | 290,000 | 310,000 | 340,000 | 360,000 |
9 | 320,000 | 340,000 | 370,000 | 390,000 |
ティア1~3 | 350,000 | 370,000 | 400,000 | 420,000 |
ティア4~5 | 470,000 | 490,000 | 520,000 | 540,000 |
日本航空や、全日本空輸には、同じポイント数で、上記よりも3割少ないマイルへ交換が可能です。
上記の海外系航空会社を見ていくと、全体的に同一カテゴリーに対して、必要なポイント数が多くなってしまっていること(改悪)が分かります。
トラベルパッケージはお得か?
現在のマリオットのポイント宿泊は、ピーク・オフピークレート制が採用され、時期、曜日により必要ポイント数が異なっています。そこで、現在、ポイントを利用した宿泊を行う上でトラベルパッケージがお得なのかどうかを検証してみます。下の表は、50,000マイルと交換するトラベルパッケージに必要なポイント数と、ホテルに7泊した場合の必要ポイント数となります。7泊をポイント宿泊した場合、4泊につき1泊無料となるため、必要ポイント数は7倍ではなく、6倍で計算してあります。
カテゴリ | 7泊⁺50000マイル | オフピーク | スタンダード | ピーク |
---|---|---|---|---|
1 | 255,000 | 30,000 | 45,500 | 60,000 |
2 | 255,000 | 60,000 | 75,000 | 90,000 |
3 | 255,000 | 90,000 | 105,000 | 120,000 |
4 | 255,000 | 120,000 | 150,000 | 180,000 |
5 | 315,000 | 180,000 | 210,000 | 240,000 |
6 | 435,000 | 240,000 | 300,000 | 360,000 |
7 | 495,000 | 300,000 | 360,000 | 420,000 |
8 | 675,000 | 470,000 | 510,000 | 600,000 |
上記の表を見ていただいて分かる通り、オフピークレートはパッケージよりも明らかに必要ポイント数が少なく、お得でないことが分かります。スタンダードでは、例えば、カテゴリ6でトラベルパッケージが435,000に対し、スタンダード7泊で300,000ポイント必要であり、その差135,000ポイントということになります。マリオットのポイントは、60,000ポイント→25,000マイルに交換可能ですので、120,000ポイントあれば、50,000マイルに交換可能です。ということで、両者の差が120,000ポイントよりも多いか少ないかで、トラベルパッケージがお得かどうかを判断することが出来ます。
そして、両者の差が120,000ポイントより少なく、お得なところを、青太字で表示しました。スタンダードではカテゴリー4,5、ピークは、カテゴリー4以上のホテルでお得であることが分かります。
しかしながら、実際、ピークレートで7泊の宿泊を取れることはまれだと思います。エドパパが大好きなルネッサンスリゾートオキナワは、ピークレートが夏休みや、年末年始、GWなどで設定されていますが、ポイント宿泊どころか、マリオット上で予約することも困難な状況です。
ルネッサンスオキナワリゾートの新旧比較
エドパパ家の大好きな、ルネッサンスリゾートオキナワで、新旧トラベルパッケージの必要ポイント数の比較をしてみます。
ルネッサンスリゾートオキナワは、旧カテゴリで8、新カテゴリ6にカテゴライズされています。50000マイルを獲得するのに必要なポイント数を載せてみます。(ユナイテッド航空は、新旧共に55000マイル獲得できます。)
航空会社 | 新 | 旧 |
ユナイテッド航空 | 435000 | 290000 |
JAL,ANA | 435000 | 310000 |
BA | 435000 | 290000 |
上記の表のとおり、大体、旧トラベルパッケージに対して、新プログラムでは、必要ポイント数が1.5倍程度にアップしています。
さらに、現在のトラベルパッケージは、UA、BA等でホテルプログラムからマイルへ変換する際に、通常よりも交換割合がアップするセールも行っています。これは、マリオット/SPG等に関係なく、様々なホテルポイントからのマイル交換に対応していますので、新トラベルパッケージでもこのセール時期を狙ってトラベルパッケージを活用するのがおススメです。

まとめ
マリオット/SPGの新プログラムのトラベルパッケージのお得度を検証してみました。ピークレートでは、カテゴリ4以上でお得なのですが、スタンダードでは、カテゴリ4,5はお得なものの、それ以外ではお得とは言えません。
新トラベルパッケージは、旧トラベルパッケージに対して、必要なポイント数が大幅にアップ(改悪)されています。
特に、我が家が大好きなルネッサンスリゾートオキナワについては、1.5倍もポイントが必要となっています。
単に単価(還元率)が悪くなっているだけでなく、必要ポイント数が多くなっているため、トラベルパッケージを申し込むための敷居も高くなっています。一応、SPGAMEXカードを利用すると、新プログラムでは100円の利用で3ポイント獲得できます。43万ポイント貯めるには、1400万円分ぐらいカード決済する必要があります。43万ポイントも貯められる自身がありませんw。